ラピュタ阿佐ヶ谷に「君は海を見たか」(1971・大映東京)を観にいってきました。
あらすじはコチラ(キネマ旬報データベース)
大和重工に勤務する増子一郎(天知茂)は、仕事一筋のモーレツ社員だ。いまは、高知の足摺岬に建設している海中展望塔の仕事で心は一杯。家に帰っても仕事を続ける一郎には小学生の正一(山本善朗)という一人息子がいる。母を早くに亡くした正一は、一郎の妹の弓子(寺田路恵)が面倒を見ている。一郎は再婚が決まっているが、それもあまり気に留めていないほど仕事一筋。
ある日、正一は弓子に体の異常を訴える。病院で診察したところ、正一はがんの一種であるウィルムス腫瘍に侵され、余命が短いことが分かった。一郎はそのことを知り、仕事をしばらく休んで正一と一緒の時間を過ごす決心をする。。。
子持ちのサラリーマンというレアな役をアマチさんが演じています。作品中、こんな生活感にあふれたアマチさんも。
・技術屋さんブルゾンでお仕事
・営業さんに納期をせっつかれる
・現場でラーメンすすりつつ仕事の打ち合わせ
・タバコはハイライト
・NHKの受信料はちゃんと払っている
・自宅でカーディガンでくつろぐ
・息子への一人称が「パパ」
・旅館でビールで一服
・お風呂上りの息子の体をタオルでわしわしする
・同僚と楽しく「よさこい節」歌いながら宴会
・買い物袋抱えて帰宅
エトセトラエトセトラ。もっとも、タバコ・コーヒー・美女(フィアンセの人)とアマチさんをいつも彩る人やアイテムが登場しているのもご愛嬌。
この作品、難病の子どもを描いた作品だけど、ただの闘病ものでなく、「子どもを顧みてこなかった父親が、難病になった子どもとどのように向かい合っていくか」を重点に描いていると思った。
病気になった正一君への一郎さんの態度は最初はぎごちないモノだったけど(一郎さんいわく「私は不器用な人間」だそうだし)、そのうち一緒に釣りに行ったりと打ち解けていくようになる。また一郎さんは正一君を治す方法がないかと病院を回ったり、何かいい治療法がないかと奔走する。時には大学の偉い教授を問い詰めるぐらいだ。
そして一郎さんは正一君と海中展望塔を見に高知へ出かける。滞在先の旅館で、一郎さんは正一君の将来を話すのだけれど、ここはアマチ史上の名場面のひとつじゃないかと思う。ほどほどのラインで成長してほしいと力強く語る一郎さん。ここまで彼は息子に向かい合えるようになったのだ。このような一郎さんの心の演技をアマチさんはうまく見せてます。
ハードボイルドなイメージが先行するアマチさんですが、この一郎さんとか、今テレビで放送している「大忠臣蔵」の清水一学のような人間くさい役も評価されていいんじゃないかなあ。
余談。
正一君はサッカー少年で昭和34年生まれという設定なのだけど、ハラヒロミ氏(昭和33年生まれ)とおなじく「三菱ダイヤモンドサッカー」とかにはまっていたクチだろうか。
あらすじはコチラ(キネマ旬報データベース)
大和重工に勤務する増子一郎(天知茂)は、仕事一筋のモーレツ社員だ。いまは、高知の足摺岬に建設している海中展望塔の仕事で心は一杯。家に帰っても仕事を続ける一郎には小学生の正一(山本善朗)という一人息子がいる。母を早くに亡くした正一は、一郎の妹の弓子(寺田路恵)が面倒を見ている。一郎は再婚が決まっているが、それもあまり気に留めていないほど仕事一筋。
ある日、正一は弓子に体の異常を訴える。病院で診察したところ、正一はがんの一種であるウィルムス腫瘍に侵され、余命が短いことが分かった。一郎はそのことを知り、仕事をしばらく休んで正一と一緒の時間を過ごす決心をする。。。
子持ちのサラリーマンというレアな役をアマチさんが演じています。作品中、こんな生活感にあふれたアマチさんも。
・技術屋さんブルゾンでお仕事
・営業さんに納期をせっつかれる
・現場でラーメンすすりつつ仕事の打ち合わせ
・タバコはハイライト
・NHKの受信料はちゃんと払っている
・自宅でカーディガンでくつろぐ
・息子への一人称が「パパ」
・旅館でビールで一服
・お風呂上りの息子の体をタオルでわしわしする
・同僚と楽しく「よさこい節」歌いながら宴会
・買い物袋抱えて帰宅
エトセトラエトセトラ。もっとも、タバコ・コーヒー・美女(フィアンセの人)とアマチさんをいつも彩る人やアイテムが登場しているのもご愛嬌。
この作品、難病の子どもを描いた作品だけど、ただの闘病ものでなく、「子どもを顧みてこなかった父親が、難病になった子どもとどのように向かい合っていくか」を重点に描いていると思った。
病気になった正一君への一郎さんの態度は最初はぎごちないモノだったけど(一郎さんいわく「私は不器用な人間」だそうだし)、そのうち一緒に釣りに行ったりと打ち解けていくようになる。また一郎さんは正一君を治す方法がないかと病院を回ったり、何かいい治療法がないかと奔走する。時には大学の偉い教授を問い詰めるぐらいだ。
そして一郎さんは正一君と海中展望塔を見に高知へ出かける。滞在先の旅館で、一郎さんは正一君の将来を話すのだけれど、ここはアマチ史上の名場面のひとつじゃないかと思う。ほどほどのラインで成長してほしいと力強く語る一郎さん。ここまで彼は息子に向かい合えるようになったのだ。このような一郎さんの心の演技をアマチさんはうまく見せてます。
ハードボイルドなイメージが先行するアマチさんですが、この一郎さんとか、今テレビで放送している「大忠臣蔵」の清水一学のような人間くさい役も評価されていいんじゃないかなあ。
余談。
正一君はサッカー少年で昭和34年生まれという設定なのだけど、ハラヒロミ氏(昭和33年生まれ)とおなじく「三菱ダイヤモンドサッカー」とかにはまっていたクチだろうか。
この記事へのコメント
こんばんは。コメントが遅くなりましたが。
「君は海を見たか」ですか…。このストーリーは胸を打つものですね。ただ僕が見たのは、
天知氏の映画ではなく、萩原健一氏が一郎役を演じたテレビドラマバージョンなんですが。
ショーケンのテレビ編でも、やはりご指摘の正一君との対話のシーンは素晴らしいものでした。見ていて胸が熱くなりましたね。
僕のブログでも「君は海を見たか」について記そうかな、とも思っているところです…
「君は海を見たか」ですか…。このストーリーは胸を打つものですね。ただ僕が見たのは、
天知氏の映画ではなく、萩原健一氏が一郎役を演じたテレビドラマバージョンなんですが。
ショーケンのテレビ編でも、やはりご指摘の正一君との対話のシーンは素晴らしいものでした。見ていて胸が熱くなりましたね。
僕のブログでも「君は海を見たか」について記そうかな、とも思っているところです…
Posted by コール at 2007年12月23日 01:22
コールさん
ショーケンも一郎さんをやっていたんですね。そのバージョンも見てみたいです。
もう少し若かったら正一君に感情移入してたと思うのですが、最近はだんだん一郎さんのほうに感情移入するお年頃になってきました。同じ作品でも、見た年齢によって感想が違ってきますね。
コールさんの記事も楽しみにしてますよ。
ショーケンも一郎さんをやっていたんですね。そのバージョンも見てみたいです。
もう少し若かったら正一君に感情移入してたと思うのですが、最近はだんだん一郎さんのほうに感情移入するお年頃になってきました。同じ作品でも、見た年齢によって感想が違ってきますね。
コールさんの記事も楽しみにしてますよ。
Posted by なべら at 2007年12月23日 10:26
はじめてコメントさせていただきます。
私は、「君は海をみたか」という映画を小学生の時、学校の体育館で見ました。
今では無いと思いますが、私が小学生の頃は全校生徒が体育館に集まって映画を見るという行事がありました。
この映画で、いまだに記憶に残っているは、少年が赤いおしっこが出たと父親に伝えるシーンです。
当時、小学生だった私は、赤いおしっこが出たらどうしよう、と不安になったものでした。
ブロードバンドにこの映画のことを書いていらっしゃるのを拝見して、ついコメントをしてしまいました。
DVD化されてないんですかね?
私は、「君は海をみたか」という映画を小学生の時、学校の体育館で見ました。
今では無いと思いますが、私が小学生の頃は全校生徒が体育館に集まって映画を見るという行事がありました。
この映画で、いまだに記憶に残っているは、少年が赤いおしっこが出たと父親に伝えるシーンです。
当時、小学生だった私は、赤いおしっこが出たらどうしよう、と不安になったものでした。
ブロードバンドにこの映画のことを書いていらっしゃるのを拝見して、ついコメントをしてしまいました。
DVD化されてないんですかね?
Posted by ひでまろ at 2014年01月31日 22:47